ヘキサライトを買ってみた
2020.09.28
以前、「さぁ、テントを選ぼう」という記事の中でご紹介したツーポールシェルターのヘキサライト。執筆にあたりヘキサライトについて調べれば調べるほど自分の希望を満たす幕であることを再認識。そしてついに購入してしまいました。実際に使ってみてわかった良い点悪い点をレビューしたいと思います。
1.ツーポールシェルターとは
2ポールシェルターとはその名のとおり2本のポールで設営されるシェルターで、ワンポールテントのトンガリ部分が2つになったものです。設営はワンポールテント同様、裾のペグを打って中からポールを立てるだけという超簡単なものです。
2ポールシェルターは最近流行というよりは、もう定番と呼べるくらい浸透しています。各社様々な2ポールシェルターを発売しています。その中からいくつかご紹介します。
スノーピーク ランドステーションL
幅885㎝ 奥行510㎝ 高さ210㎝
確かに広々してていいのですが、幅885㎝はCAMELには大きすぎます。設営バリエーション豊富で楽しそうですがペグを打つ本数もかなり多いようです。
オガワ ツインピルツフォークTC
幅630㎝ 奥行355㎝ 高さ210㎝
老舗のオガワ。最後まで悩みましたが、奥行355㎝が少し物足りないと思い却下しました。
ローカスギア ソリスシル
幅600㎝ 奥行300㎝ 高さ185㎝
国産ガレージブランドのローカスギアが作るツーポールシェルター。シルナイロンという伸縮性のある生地なので張った姿がピンっとしていて最高にかっこいい。ですがお値段が。。。(12万円)
MSR パビリオン
幅700㎝ 奥行430㎝ 高さ244㎝
2016年に再販されましたが一瞬で完売。以降、オークションやフリマサイトでもプレミア価格で売買されていて手がだせません。
ニーモ ヘキサライト
幅574㎝ 奥行470㎝ 高さ226㎝
生地はポリエステル、ポリコットンに加えてシルナイロンが新発売予定です。生地やカラーによって重量や価格が異なりますがサイズは全て共通です。
注目すべきは幅と奥行です。ほかのツーポールシェルターは600㎝超えがほとんどでランドステーションにいたっては885㎝もあります。確かに広々快適ですが、設営できる場所が限られてくるんですね。その点、ヘキサライトは574㎝しかありません。ですが奥行はあの巨大なランドステーションに迫る470㎝。この正六角形に近い比率があの独特なシルエットとゆとりある空間を生み出しているんですね。
2.CAMELが選んだモデルはヘキサライトエレメント
ニーモは2002年にアメリカで創業したアウトドアギアのメーカー。CAMELのお気に入りテント、ワゴントップ4Pもニーモの製品です。そんなニーモから発売されている2ポールシェルターがヘキサライトです。
ヘキサライトが良いと思った点は上述のとおり幅と奥行の比率がCAMELの希望にぴったりだったことです。一番頻繁に利用しているキャンプ場の区画が比較的狭いところなのでこのサイズ感が必須条件だったわけです。
そしていくつか種類がある中から選んだのがエレメントといわれるポリコットン生地を使用したモデルです。ポリコットンとはTC生地とも呼ばれポリエステルとコットンの混紡素材。ポリエステルの軽さとコットンの快適性・肌触りの良さのいいとこ取りをした最近主流になりつつある生地です。
ポリエステルだと軽くて雨に強いですが影が薄く日光を遮れなかったり、地面からの湿気で結露したりします。又、少しの火の粉でも簡単に穴があいてしまいます。その点、ポリコットンだと重量は少し増しますが火の粉にも多少強く、本当に心地よい濃い日陰ができます。重量を気にしないCAMELは迷わずこれをチョイスしました。
3.ヘキサライトの良かった点
まずは上でも書きましたがポリコットン故の濃い影と通気性。風が吹くと本当に心地いいですし結露の心配も少ないです。
そして設営の簡単さも忘れてはなりません。裾のペグダウンはたったの6箇所。きれいな六角形にすることだけ注意すれば問題ありません。ビルディングテープとよばれるきれいに張るためのガイドもついているのでそれも容易いです。ペグダウンがすんだら後は「えいやっ!」とポールを2本建てるだけ。10分弱で形になります。
アレンジ張りも楽しめます。ポールを追加してフロント部分をもちあげる通称「パッカーン」スタイルはツーポールシェルターの醍醐味。プライベート空間を確保しつつ開放感も味わえます。
4.ヘキサライトのイマイチな点
手軽に大空間が得られるヘキサライト。使ってみてイマイチだなと思った点はメッシュが無い点とスカートが無い点。
出入り口は開けるか閉めるかのどちらかで、風や明かりを取り込みたい時は開けるしかありません。すると、虫が出入りし放題なんですね。特に夜間にランタンを灯すとめちゃくちゃ寄ってきます。対処法としては、幕内のランタンは暗めにして、外に明るいメインランタンを灯すことでそっちに虫をおびき寄せることですね。
スカートが無い点についてですが、そもそもスカートとは幕の裾に付いている生地の事です。地面に接することで地面との隙間を無くしてくれます。隙間を無くす事によって虫の侵入を防いだり、冬の隙間風を無くすことができます。ただし、スカートは地面と接することから汚れやすく、撤収時もなかなか乾いてくれないという欠点もあるので無い事を良しと捉える人もいます。
そしてもう一点、ヘキサライトに限らずツーポールシェルターならではのデメリット、それはポールが2本あるということ。せっかくの大空間なのに、2本のポールが絶妙に邪魔なんです。物を置くにも、寛ぐにも常にポールの存在を意識しなければなりません。ツーポールシェルターの宿命ですね。。。
5.まとめ
購入し使ってみていい点だけでなく悪い点も見えてきました。ですが総合的に判断して「やっぱり買ってよかった!」と思える良い幕でした。長く人気が続いているのも納得です。
ツーポールの宿命、「ポールが邪魔」問題に関しては解決策が見つかりました。次回はその内容を詳しくご紹介します。