人々を魅了する銘木「黒柿」とは!?
2020.05.29
周南市にある「工房TOMO」は、木工作家の中村知明さんが営まれる、ロケーション抜群な工房です。そこで生み出される木工作品の数々は、どれも実用的且つ美しい作品ばかり。その中でも一際目を引くのが、独特な黒い模様の入った作品です。どうやらこの作品には、「黒柿(くろがき)」という銘木が使われているとのこと。
さてこの黒柿、どれくらいすごい木なのかというと・・・?
その魅力に迫ってみましょう。
CONTENTS
1.自然に囲まれたロケーション
鳥のさえずりや小川のせせらぎ、風に揺れる木々の葉の音。
気持ちの良い自然の中にその工房はあります。
傍を流れる小川では、蛍を見ることもできるとのこと。
木の質感が風景にマッチしていて、なんとも心の落ち着く空間です。
地元の魅力的な人にインタビューをするコラム『発見魅力人』にて、中村さんの「ものづくりのルーツ」に触れておりますので、是非そちらの記事にも目を通してみてください。
2.数々の木工作品
ひとつひとつ丁寧に作られた作品は、触れたくなるほど美しいものばかりです。
観賞用だけでなく実生活で活躍する作品が多いのも、工房TOMOさんのお仕事の特徴のひとつです。
工房TOMOさんの作品を見ていると、あることに気が付きます。
それは、黒い模様のある木材を使用した作品が多いということです。
どこか神秘的な魅力のある、この黒い模様の木材は一体何なのでしょうか・・・?
3.黒柿の魅力
結論から言うと、この木材の正体は「黒柿(くろがき)」。
外見は普通の柿の木と変わらないため、伐採してみないとこの黒い模様があるかどうかがわからないという、神秘的な魅力のある銘木です。
その出現率は1万本に1本とも言われ、希少価値の高い高価な木材としても知られています。
こちらの工房には、そんな黒柿を使用した作品が多く存在します。
希少価値が高く、手に入りにくい黒柿を使用した作品が多いことで、遠方から足を運ばれるお客様も多いそうです。
たくさんの黒柿を手に入れることができた経緯や、中村さんが木工を始めた理由などは、『発見魅力人』の方でご紹介しています。
4.まとめ
自然に囲まれた工房で出会った数々の作品は、黒柿という希少価値の高い銘木で作られた逸品ばかりでした。観賞用にも美しい作品でありながら、道具としての実用性も高いことに、工房TOMOさんの作品作りのあたたかさを感じました。
お一人でこつこつと丁寧に制作された作品は、半年に一回工房にて開催される「木の手仕事展」にてお披露目され、販売されます。
木の手仕事展の開催期間外であっても作品は販売されていますが、新作の並ぶこの展示会に合わせて来店されるリピーターが多いそうです。
黒柿という浪漫溢れる銘木に魅了された木工作家が生み出す作品は、これからも人々を魅了していくことでしょう。